変形性膝関節症の症状と治療法:痛みを軽減するためにできること
変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減ることで痛みや動きにくさを引き起こす疾患です。特に中高年の方に多く、日常生活にも大きな影響を与えます。この記事では、膝の痛みを和らげるためにできることについて詳しくお伝えします。
変形性膝関節症の症状
初期の段階では、膝に軽い違和感や痛みを感じることが多いです。しかし、放置すると症状が進行し、膝が動かしにくくなり、次のような症状が現れます。
- 痛み:歩くときや階段を上るときに強い痛みを感じることがあります。
- こわばり:朝起きたときや長時間座った後に、膝が硬くなり、動きがぎこちなくなることが多いです。
- 腫れや変形:進行すると膝が腫れたり、変形が見られることがあります。
主な原因
変形性膝関節症の主な原因は、加齢や膝への過度な負担です。関節を支える軟骨が長年の使用で摩耗し、膝の動きが滑らかでなくなります。肥満や過去の膝のケガも、リスクを高める要因となります。
治療法
変形性膝関節症の治療法は、症状の進行具合に応じて保存療法と手術療法の2つの方法に分けられます。まずは保存療法から試し、それでも効果が得られない場合に手術が考慮されます。
- 保存療法
- 運動療法:膝周りの筋肉を強化することで、膝への負担を減らします。特に太ももやお尻の筋肉を鍛えることが効果的です。リハビリや軽いストレッチ、自宅でできるエクササイズを取り入れ、膝の安定性を高めます。
- 体重管理:体重を減らすことで、膝への負担を軽減し、症状を緩和することができます。食事や運動を通じて健康的な体重を維持することが重要です。
- 物理療法:温熱療法や超音波療法で血流を促進し、痛みを和らげることができます。これにより、膝の柔軟性も向上します。
- 薬物療法:痛みが強い場合には、鎮痛薬や抗炎症薬が処方されます。また、関節内にヒアルロン酸を注入する治療もあり、潤滑作用を高め、痛みを和らげます。
- 手術療法
- 関節鏡視下手術:関節の中を観察しながら、軟骨の損傷部分を取り除いたり、修復したりする方法です。初期段階の損傷に対して行われます。
- 高位脛骨骨切り術:膝への負担を軽減するために、骨の位置を調整する手術です。比較的若い人やスポーツ活動を続けたい人に適しています。
- 人工関節置換術:重度の膝関節症では、損傷した部分を人工関節に置き換える手術が行われます。これにより、痛みが大幅に軽減し、膝の動きが改善されます。
日常生活でのケア
治療と並行して、日常生活でのケアが症状の改善に非常に効果的です。具体的には次のようなポイントに気をつけましょう。
- 運動習慣:膝を支える筋肉を鍛えるために、軽い運動やストレッチを毎日行うことが大切です。特に太ももの筋肉を強化するスクワットや、膝に負担をかけないウォーキング、プールでの運動が推奨されます。
- サポーターの活用:膝にサポーターを使用することで、日常的な動作時に膝をサポートし、負担を軽減できます。歩行時の痛みを軽減するために、杖の使用も考慮に入れてください。
- 正しい姿勢と靴選び:姿勢を正すことで膝への負担を軽減できます。また、クッション性の高い靴や、足をサポートするインソールを選ぶことで、膝にかかるストレスを減らすことができます。
当院では、患者さん一人一人に寄り添い治療方針を決めています。お気軽にご相談ください。
靴屋さんと連携して、オーダーメイドのインソールを提供しております。